11日目 決断疲れからの解放 2
- 人間の脳は決断によって疲れる。
- 決断には「無意識の決断」「意識ある決断」があって、このうち「無意識の決断」は「決断回数を減らす」ことによって疲れを軽減できる。
- 「意識ある決断」はより長いスパンを見た決断になることが多く、同じようにはいかない
という話を8日目にした。
決断をすることは、「天秤にかける」と表現されることがある。決断に必要なプロセスを、このことわざで喩えなおしてみると次のようになるだろう。
- 情報収集(天秤に乗せるもの=おもりを探す)
- 選択肢の列挙(何と何を比較するかを決める)
- 選択肢の採択(天秤におもりをのせる)
天秤にのせるおもりは、すなわち「決断するための要素」である。この要素は、「客観的な事実の要素」と「精神的な要素」に分けられると考える。「決断」自体はこのうちの「選択肢の採択」にあたる。
「精神的要素」同士や「客観的事実の要素」同士は、質的に似ているので比較しやすい。決断を難しくさせるのは、性質の異なるこれら二つふたつを天秤にかけなければならない状況である。
客観的事実は、それ自体が絶対的な尺度を持つものだったり、数字を伴っていて定量的に扱いやすいという特徴がある。一方で、心については「悲しい」「楽しい」など、定性的に把握することが多い。
精神的要素を定量化することが、決断を簡単にしてくれるという推察は大きく間違っていないように思う。
3に続く。