【まい投2020-24日目】他人と他人さん
「他人」という言葉でコミュニケーションの行き違いがあった。
家族内での話。僕が「他人」という言葉を使ったとき、「なんでよその人の話をするんだ」と返ってきたのだ。
僕は驚いた。僕自身は家族の話をしているのに、違う伝わり方をしている。
僕が”家族の中での他の構成員”という意味で他人という言葉を使った一方で、返した人は”他人=身内以外の人”だと感じてしまったのだ。いわゆる「他人さん」である。
言葉を補うことで解決はした。しかしどちらが間違えていたとかいう話ではない。どちらの意味も辞書には載っている。僕と返した人がそれを知らないわけでもなかった。
た‐にん【他人】
の解説
1 自分以外の人。ほかの人。「他人まかせの態度」「他人のことはわからない」
2 血のつながりのない人。親族でない人。「赤の他人」「遠くの親類より近くの他人」
3 その事柄に関係のない人。第三者。「内部の問題に他人を巻き込む」「他人の出る幕ではない」
言葉の意味の理解は1点で決まるのではなく、面積を持った円みたいなものだと僕は考えている。理解が広がりを持っているので、言葉の意味に含みを持たせられる。
人によって言葉に対して持っているコアな意味は若干ずれていて、言葉を聞いた時、ひとはまず円のコアの部分で意味をとらえる。だからその言葉を聞いた時の印象が人によって違うのだと思う。
結局のところ、僕は1を、返した人は2を「他人」という言葉のコアな意味だと思っていたのだろう。悲しきすれ違いである。
同じものを見ているのに感じ方が違う原因、「フィルターの違い」をまざまざと見せつけられたエピソードだった。5日目で書いたことの実例である。
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