【まい投2020-38日目】摩擦
地べたにスリーブから出した消しゴムを置き、消しゴムを横方向にゆっくり押し、だんだん強めていくとする。
加えた力と同じだけの摩擦力が消しゴムに加わっている間は、消しゴムは動かない。ある力の強さになると釣り合いが破れて消しゴムは動き出す。
動いたあと、逆に加える力を弱くしていくと、より小さくなっても消しゴムは止まらない。
言い直せば、消しゴムが動き出すのにの力が必要だが、消しゴムが動き出したらそんなに力はいらなくなるのである。
山頂の近くだけ丸く削れた「カール」という地形ができるのは、山の上の氷河が滑り落ちる際、滑り出すまでが一番摩擦がかかっているせいである。
成果が形になるまではけっこうしんどい思いをするが、動き出したらそんなに気にならなくなるのは、摩擦力のかかり方にけっこう似ている気がする。