【遊戯王Advent Calendar 17日目】デッキ構築をやめよう
2020年11月23日追記
この記事を詳しく言語化した記事を書きました。よかったら読んでね。
Pmanです。
この記事はブログリレー企画「遊戯王Advent Calendar」の記事です。
企画も17日目。12月25日までもう1週間少しと迫ってきました。
僕は参加者の皆様の記事を日ごと楽しみにしているのですが、遊戯王記事を毎日読みつつクリスマスまでのカウントダウンをする・・・Advent Calendarとしての面目躍如ですね。
企画概要はこちらから
昨日のリン酸さんの記事にあった「SR-オハジキッドのシンクロ召喚を中断させて蘇生したモンスターの効果を使う」という発想は衝撃でした。
自分もオハジキッドを使っているので、アイディアとして活かしたいです。個人的にはシンクロ先の風縛りを解除できるのがおいしいかも。
記事はこちらから
僕のテーマですが、タイトルにある通り
「デッキ構築をやめよう」です。
センセーショナルな響きで恐縮ですが、プレイヤーとして「個性を出すこと」について考えた記事です。
遊戯王で遊ぶ以上、大なり小なり自分なりの個性を示したいという人は多いと思います。
「強烈な個性のあるデッキがタイムラインに流れてくるが、自分はこんな発想できない・・・」
「自分にしかできないデュエルがしたいが、自分にしか組めないデッキやコンボなんてみつけられない・・・」
デッキで個性を示したい人なら誰しも持つ悩みだと思いますが、この気持ちが大きくてずっと苦しんでいる人に向けて書きました。
プレイヤーの個性はどこに
デッキのクラウド化
遊戯王で遊ぶときに、まず用意しなければならないのが「デッキ」。
デッキを組むためにはカード効果について知る必要がありますね。
それらはすべてネットに載っています。「遊戯王カードデータベース」や「遊戯王Wiki」には全カードのカード効果が載っていて、デッキ構築をするのにとても便利です。
あるカードを検索すれば、相性のいいカードや強力なコンボをすぐ見つけることができます。
デッキレシピの投稿先も充実しています。
みんながやっていて拡散が速い「Twitter」。大会入賞レシピもいち早く共有されます。
最近では公式の「カードデータベース」 も整備されてデッキの投稿がしやすくなっています。(めちゃ便利です)
これをデッキのクラウド化と呼ぶことにしましょう。
デッキレシピを参照しやすいので、ビギナーにとって「遊戯王」は「どのカードを買えばいいかわかる」という始めやすい状態となっています。(遊戯王に限らないかもしれませんが)
逆に言えば、遊戯王を遊ぶなら、使いたいカードを使うなら、組みたいデッキを組むなら、何をすればいいかある程度分かる現状になっています。
遊戯王で自分の個性を示したい人にとって、少々息が詰まる状態です。
自分の見つけたコンボや、組んだオリジナルデッキが、すでに発見されているかもしれないのです。デッキ構築に究極のオリジナリティはないのではないか。
自分のプレイヤーとしての個性は今どこにあるのでしょうか?
情報伝達が構築偏重になっている
僕はこの問いに対してはっきりと「誰にでもある」と言えます。
遊戯王にかぎらず、カードゲームはデッキとそれをプレイするプレイヤーのカードプレイ、そして対戦相手がいて成り立ちます。
プレイヤーの個性はこの3つの掛け合わせで表現できると考えています。
デッキ×カードプレイ×対戦相手=個性
一目瞭然、デッキで個性が示せなくとも、カードプレイや対戦相手によって個性は示せます。
対戦相手は個人だけに属する個性ではないので後述します
「カードプレイで個性を示す」と聞いてイメージが湧かない方がいるかもしれません。
実は2016年の遊戯王世界大会にて、青眼を使用して優勝したのは「檜山さん」ですが、環境を読みデッキ構築をしたのは「しのさん」でした。
プレイングと構築を分担してつかみ取った優勝だったのです。構築とプレイングの個性は、独立して発揮しうる例です。
しかしながらプレイングはその場その場で変わるもの。
デッキ構築のように1枚の画像で網羅できないので、デッキに比べて共有しずらくなっています。
メインの情報共有源であるTwitterは情報によって拡散速度に差が付きやすいので、結果として
拡散される情報量は
デッキ構築>>>プレイング
になります。
それをみる私たちが、個性を示す手段としてデッキ構築にばかりこだわってしまうのも無理はないかもしれませんね。
環境が大きくなっている
対戦相手は、「対戦相手のいる環境」と言い換えることができます。
「環境」=「CSなど競技大会の環境」を指すイメージがありますが、
本来「環境」には単に「周りの状況」程度の意味しかありません。
デッキのクラウド化により、大会のデッキ分布や優勝レシピがながれてきて、プレイングやデッキに一定の「答え」があるように思えてきます。
いつもの友だちのいる「身内環境」で遊んでいても、「大型大会の練習」になってしまう。身内環境にないデッキへの対策カードがデッキに入り、身内向けの「ガンメタ」はむしろテンプレから外れるという理由で忌避される。ここに違和感を覚えたことがある人もいると思います。
「身内環境」とクラウド化された大きな「環境」の境界があいまいになっています。
友だちのうちで「ライトロード」ならA君、「暗黒界」ならB君といったオリジナリティは、大きな環境の中では「全ライトロード使いのうちのテンプレレシピ」になり、その個性を失ってしまいます。
厳密には、優勝したデッキは「その大会環境・その人のに合った」レシピであり、いきなりその「答え」にたどり着いたわけではなく、対戦を繰り返して組みあがった「ストーリー」のあるものです。
他人が見て天下り式に使ってみたところで、そのストーリーは抜け落ちてしまっています。(コピーデッキから始めることを否定するものではありません)
大きな環境に目を向けすぎることは、
デッキ×カードプレイ×対戦相手=個性
の「対戦相手」を全部同じにして考えることです。
対戦環境が違うんだから、自分のいる場所それ自身が個性と言い張ってもいいんじゃないかなと思います。
プレイングに目を向けよう
自分のプレイングの個性を知るには、プレイングのクセを知る必要があります。
しかしながら、個人に属する個性のうち、拾える情報量の差からプレイングはデッキ構築に対して意識しづらいものとなっています。
以下では、プレイングを強く意識するためにおすすめな遊戯王の楽しみ方を紹介します。
こちらがこの記事の本懐です。
ミラーマッチ
ミラーマッチはお互いが同じデッキを使用する遊び方です。
僕がフォローしているあんだるぽ (@andal_po) | Twitterさんのように、ミラーマッチ用のデッキを用意して遊ぶ人が結構いたりします。
ミラーマッチの魅力は、デッキが固定されているゆえにプレイングのクセやデッキへの理解がモロに対戦に現れるところ。
「聖なるバリアーミラーフォースー」のような一発逆転カードを伏せておくのか、使えるときに使ってしまうのか等
普段見過ごしているような細かなカードプレイまで意識できる遊戯王ができます。
あんだるぽさんが持っているミラーマッチセットの一例は以下の通り。
- 征竜ミラー
- 旋風BFミラー
- 04環境ミラー
- 墓守猫ミラー
- シャドールミラー
ご自分で構築をしたものもあります。
カードプールを組んだり、実際にそろえるのが大変ですが、構築当時に決めたルールで固定できるので、一度組めば未来永劫、デッキを持っていなくても、新カードが出たり禁止カードやエラッタが来てもいつでも遊べます。
身近にミラーマッチセットを持っている人がいたら、ぜひ一緒に遊んでみてほしいです。
僕はあんだるぽさんから何度か遊びに誘ってもらっていますが、もし遊べる機会があったら「墓守猫ミラー」をやってみたいです。
(「サモサモキャット」未経験なので体験したいというのもある)
個人的な意見ですが、ミラーマッチを含めたゲートボール(昔の遊戯王を楽しむ遊び方を、老人に例えてこう言います)は、それ自身構築戦とは別軸の楽しみ方もできるので「単に構築戦につかれたからやるもの」をはるかに超える魅力があると思っています
あんだるぽさんが用意している遊びは、ミラーマッチに限らずこちらにまとまっているので是非見てほしいです。
それぞれのミラーマッチセットの楽しさと揃えやすさが比較してあり、ミラーマッチセットを作ろうと思っている方は参考になります。
ワイルドマンハーフ
無駄知識デュエルさんが動画として出している遊び方で、E・HEROワイルドマンをメインにしたハーフミラーマッチです。
20枚のうち19枚が決められており、罠カードを自分で1枚だけ選んで入れられます。先行ドローあり、初期手札は3枚。
一部だけオリジナリティが出せる点と、1ゲームが早いのでデュエル回数を重ねられる点が魅力です。ハーフデッキなので揃えるハードルが低いのもGood。
エクストラデッキに5枚まで入れられる(ランク5は禁止)ますが、エクシーズ含めエクストラ召喚は基本的にアド損であり、隙が大きいことを再認識できます。
詳しいルールなどは動画から
デッキ交換戦
文字通り、自分のデッキを他人に使ってもらうことで「自分のデッキ」を「別の人のプレイング」で眺める遊び方です。
自分に属する個性=デッキ×カードプレイ
であることを考えると、他人のデッキを自分が使った時点で別の個性です。
同じテーマを使っても人が違えば別の構築になるのと同じように、同じデッキのプレイングでも差が出るものです。
友だちとたまにやるのですが、自分のデッキなのに知らない動きを始めたり、自分のデッキの弱点がわかったりしてとてもいい刺激が得られます。
対戦後に感想やアドバイスを伝え合い、お互いの構築方法の違いに気づけたら最高ですね。
さいごに:プレイングはデッキ構築にも帰着する
プレイングとデッキ構築は重なる部分があります。
自分の好きなプレイングに合った構築を考えれば、使っていて楽しいデッキになります。遊戯王は対戦ゲームなので、対戦で楽しくてナンボです。
デッキ構築は楽しいものですが、構築だけで自分の個性を出そうとして苦しんでいる人がいるなら、
いったんデッキ構築をやめてみてプレイングという個性に目を向けてほしいですし、
自分の対戦環境で、自分のプレイングで自分が導きだした唯一のデッキを愛してあげてほしいと思っています。
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