18日目 近代 現代 その次は
「近代的」は今っぽい、目新しい、みたいな意味に聞こえる。「近代的建築」と聞くと現代風の建物が思い浮かぶかもしれない。また「近頃の世の中」を表すのに近世という言葉も使う。
歴史上の区分では、時系列順に近世、近代、現代と並ぶ。
一方で日本語としては近世、近代、現代はどれも同じく「今の世の中」という意味で使われているようだ。
察するに、時代を区別するために古代と対比して近代という言葉が使われたのだろう。中世というほど遠くない過去を近世と呼んだのも無理はない話だ。
近代という言葉を使ってしまったために、次の時代の名前を悩んだ末に「現代」にしたなら面白そうだ。
昔大正モダン(現代)と言ったように、人が今存在する時代によって「近代」「現代」はズレていくのだろう。
だが、歴史的区分としての「現代」という言葉はどうか。次の言葉をひねり出す準備が必要だ。
英語でモダン(modern)から移り変わった時代を表すのにポストモダン(post-modern)という言葉があることを考えると「後現代」という言葉が近々誕生するかもしれない。